ひろしま 石内都・遺されたものたち
(C)NHK/Things Left Behind, LLC 2012
広島の被爆をテーマに撮影した写真展が、2011年10月14日から2012年2月12までカナダ・バンクーバーのブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)人類学博物館で開催された。撮影したのは日本を代表する女性写真家の石内都。2007年に撮影のため初めて広島を訪れて以来毎年撮影している写真の中から、今回の展示会のために用意されたもので、東日本大震災直後に撮影した作品7点を含む48点が展示された。
本作はその模様を、日本映画の字幕翻訳家でもあるアメリカ人のリンダ・ホーグランド監督(『ANPO』)が1年以上にわたって密着したドキュメンタリーである。石内都の「なぜ自分がヒロシマを撮るのか」という思いと、作品を受けとめたカナダの人々から知らされる様々な事実。カナダの先住民と広島に落とされた原爆の思いがけない接点。写真に触発された人々の思いが重なり、ひとつに織り成されてゆく―。